お客様の工場は築45年を迎えたスレート屋根と外壁で構成されており、長年の風雨による劣化が徐々に進行していました。
そこへ台風が直撃し、屋根材の波形スレートが剥離・破損し、複数箇所に明らかな「穴」が開いてしまったことで、内部への雨水浸入が深刻化。
生産ラインの一部が水濡れし、製品品質の維持と従業員の安全確保に不安が募る状況となっていました。

そこで当社では、劣化したスレートを全面的に剥がす従来の「葺き替え工事」ではなく、屋根表面に三層吹付けを行う改修工法をご提案しました。
第1層：接着／断熱性を確保するポリウレタンフォーム吹付
第2層：高強度のウレタン樹脂による防水補強層
第3層：紫外線や衝撃に強い保護トップコート
この工法ならば波形スレートの撤去や養生範囲を最小限に抑え、生産ラインを一切止めずに施工が可能です。
また、三層の厚みと密着性によって、台風飛来物への耐性や屋根裏の断熱性・遮音性も大幅に向上するとご説明しました。

工事完了後は、台風や豪雨時でも雨漏りが完全に止まり、防水層の状態が長期間安定することを確認。
加えて断熱・保護コーティングにより室内外の熱差が緩和され、従来悩まされていた壁面結露が大幅に軽減しました。
お客様からは「これまで見過ごしてきた屋根内部の温度差や結露が抑えられ、作業環境が劇的に改善した」「生産ラインを止めずに施工できたことで、納期やコストの負担が一切発生しなかった」とのお喜びの声をいただき、工場長様からも「防水保証が付与されたことで対策後も安心感が続く」と高い評価を頂戴しました。
これによりお客様の工場は、防災・省エネ・音環境の三点で大きな付加価値を得ることができました。